【決勝】アメリカ戦(11/4)終了後、宇津木ヘッドコーチインタビュー全文 / 2018 JAPAN CUP国際女子ソフトボール大会
2018.11.04

ーーーーーお疲れ様でした。最後の決勝…勝ちきれませんでしたが、この結果をどう受け止めますか?
 
そうですね、8月の世界選手権で物凄い良いチームができて、今回ちょっと、もしかして皆さん物足りないかもしれないですけど、今は現実をやっぱり受け止めていかないといけないし、また今月、一年間のスケジュール、国内の活動を終了と、今年の夏の、今までの練習・試合の反省を練習に生かして2020年に向けてやっていかないといけないな…って。もちろん反省はたくさんあるんですけど、もちろんアイディアもたくさんあるので。それを11月の合宿の中で一か月あるので、そこをゆっくり…色んな意味で皆でやっていきたいな…って思ってます。

 
ーーーーー今日は最後まで上野さんが投げませんでしたけど、もう「上野さんなしで行こう」と決めてたんですか?
 
んー…ね。上野を出せば上野投げすぎ(笑)上野を出さないと、上野を出せって(笑)《メディアの皆さん言いますが(笑)》どうすればいいかなって思ってますけど(笑)まぁ…とりあえず、今は選考会の段階なんで、何度もいつも選手にいうのは上野は500球投げても501球投げても世界一のスピードは出るので、そういう意味で、じゃあ上野を出さないでじゃあ他のピッチャーを出すってなったらやっぱり難しいし、やっぱりその時その時の戦略によってそうしていかないと。もちろん2020年に向けての練習ですから。そこをしっかり、本当に一番最高の戦略“勝てる”“勝つ”戦略を作っていきたいし。

ただやっぱり上野も一年一年歳をとるのでそれもしっかり準備していきたいな…って。正直いうと今、上野は35歳。あの…彼女が22歳の時に私と彼女で話をして、アメリカまで連れてったので、35歳になった時のピッチングをその時想像していて、やっぱり真っ直ぐだけっていうのは難しいので。その時から今の歳を考えてきたので、またこれから二年後…って言ってももう二年もないですけど、二年後のピッチング、またもう一つ進化していかないと。

そして今度、若い選手ね。今回の反省…若い選手はやっぱりコントロールがないですね。やっぱり…まあピッチャーの皆さんに監督としては一言「職人さんになってほしい」やっぱり一つ一つキャッチャーの要求に対してそこにきちんと投げていく。そうしていかないと配球っていうのは生きないんで、そこが一番の反省じゃないかなって、遅くてもいいから。うん…極端にいうと105~110くらいの間で投げるピッチャーがアメリカでは100人でも200人でもいるので、それくらいのスピードなら、だったらまだ100くらいのスピードでしっかりしたコントール。そこが今、今回の一番の反省じゃないかな…って。その中で、ちょっとしっかり反省して11月21日からの練習に、しっかり!厳しく!スタートしたいなと思います。
 
 
ーーーーー大会通して新しい選手を使って、力試したと思うんですけど、収穫ってどんなものがありました?
 
そうですね、やっぱり今山田選手がちょっと不在なんですけど、そう考えたとき江口っていう選手の"足"。打つ、打たないというのは調子良い時悪い時あるんですけど、あの“足”がやっぱり凄い魅力だなっていうのが一つの自分自身で感じたことと、やっぱりそうですね左ピッチャー尾﨑はまだまだ配球ね。初めてだし、まだまだわからないので、しっかりこれから彼女の“成長”しっかり育てていきたいなって。まあ育てるというよりも、歳も30ですけど、経験させたいって思ってます。
 
 
ーーーーーアボット投手、まあ今回は色々試しながらという、経験を積ませながらっていうテーマだったっていうのは重々承知してるんですけど、アボット投手、これからオリンピックに向けて打ち崩さなきゃいけない相手だと思うんですけど、改めてそこを…
 
そうですね、今日アボットはスピードはそんなにたくさん出してるわけじゃない。ただ、アボットはほぼ、やっぱり日本でプレーしてるので、日本のグラウンドをよくわかってるんですね。このグラウンドは高め投げてもバット振らなければこれ難しいんですよ。このグラウンドやっぱり傾斜とか色々考えてたぶん彼女が向こうのキャッチャーに言ってると思うんですね。今日はドロップが多かったですね、やっぱり下系。そして今日の審判はやっぱりストライクゾーンにしても、下系取ってるので、そこはやっぱりすごくアボットも考えてたんじゃないかと。でもまだまだ若い選手、3番4番に関しても打てない日もあるから、それは私全然心配してないんですけど。ただ他の選手はドロップ投げてきた時、ドロップのボールに対して、せめてライナー打つ・フライを打つ、その感覚はないとこれ難しい。まだみんなスピードに戸惑うところがまだまだ力不足なのかなって。これから、本当これに関しては、11月想定していて男子のピッチャー1日10人呼んでますんで。そこはちょっとしっかり強化していきたいなと思ってますんで。
 
もちろん日本はやっぱり難しい一面あって、国内の試合中心にやってるんでそこをちょっとこう…本当にアボット対策を世界選手権の時しっかり一か月間やってきて、それで結果良かったみたいで。特に女の子…やっぱりそういう集中練習が凄い必要なので。まあ今回、合宿の中で全部合わせて4時間しか練習時間なくて、来てすぐ…。アメリカよりも練習少なかった(笑)。そういう意味でしっかりこれから協会とも連携とりながら、その練習時間にしてもしっかり準備をしていきたいなとは思ってます。
 
 
ーーーーー初回の好機を生かせなかったところがちょっと大きかったかなと思うですけど?
 
そうですね、まあ…あれが現状ですよ。もう四球があるのでそこはやっぱり世界選手権、打った2人ですから。そう、だから要は代打、そして続くバッター。まあ今回數原選手、今日はちょっとあんまりタイミング合わなかったんですけど、これから少し彼女に色んな経験させて、まだ彼女若いですから。少しづつ4番バッターができるようにしたいなって思ってます。
 
ただ、今回やっぱり一番監督としては何が良くなかったのかとうと「細かいプレー」ですね。そこをやっぱり、方針って言ったら、全日本では来るとすぐ試合に対する練習や合宿が多いんですけど、“練習に対する練習”が少なくて、まあそういう意味で今年11月、選手たちも自覚を持って、各チームに戻った時そういう練習も。ただ、各チームの方針やっぱりあるので、そこはできるできないって中々口出せないですけど。そこはちょっと…やっぱり今回、ここまで送りバントできないと、んー…やっぱりもうちょっと、私自身もしっかり教えていきたいなって思ってます。そこだけちょっと監督として責任を凄い感じてます。
 
 
ーーーーー選手が成長するためには“経験”と“成功体験”必要だと思っていて、まあそれは勝負に勝ったりするということも一つだと思うんですけど、そのあたりはどういう風に…?
 
まあそれはもちろんです。今日も勝ちたいから倭(藤田)とか出してるんですけど。うん…そうですね、勝つって思って勝てるのだったら誰も苦労はしないですし。ただ、彼女達、んー…本当にもっともっと逆に"負ける悔しさ"それを覚えていかないと。北京の時、本当にみんな負けて負けて、それで最後…そういう勝った!っていう喜びがあった。やっぱり今の選手はもっと負ける時の表情にしても悔しさがないと、やっぱり難しいので、そういう意味でちょっとまぁ色んな選手いるので、毎日一緒に生活したいなって思ってます。そういう意味で「勝たせたい!」って気持ちは誰よりも私の方が強いって思ってますけど。まあこれから徐々に徐々に…もうちょっと勝たせるような考え方・やり方をしっかり工夫しながら、私自身もやりながら勉強していきたい。

 

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